引っ越し大名!
とはいえ、「超高速!参勤交代」ほどの面白さはなく、星野源演じる片桐春之介の人柄の良さと、それを支える幼馴染の高橋一生、引っ越しを担当していた父を持つ高畑充希の演技でうまくまとめられています。引っ越しにかかる費用を捻出するくだりがこの作品の見どころ。片桐春之介が書庫番で養った知識を駆使しながらも生来の人の良さを武器に引っ越しをまとめていく様は面白いです。ハードルをあげずにまあまあの仕上がりくらいの気持ちでご覧いただくと悪くはないかも。
【作品情報】
「超高速!参勤交代」シリーズを手掛けた土橋章宏による時代小説「引っ越し大名三千里」を映画化。姫路藩の藩主が幕府から国替えを言い渡され、その“引っ越し奉行”に任命された書庫番が、一世一代の大プロジェクトに挑む。監督は『のぼうの城』の犬童一心。人と接するのが苦手な引きこもりの姫路藩書庫番・片桐春之介を星野源が演じ、高橋一生や高畑充希など実力派が脇を固める。
姫路藩書庫番の片桐春之介は、人と話すのが苦手で、いつも書庫にこもっていた。ある時、藩主の松平直矩が、幕府に姫路(兵庫)から日田(大分)への国替えを言い渡されてしまう。全ての藩士とその家族全員で移動するという、莫大な費用が必要な難関事業の成否は“引っ越し奉行”の手腕に懸かっている。だが前任者は激務が原因ですでに亡くなり、この重役に白羽の矢が立ったのは、「本ばかり読んでいるから知識があるだろう」という理由で選ばれた春之介だった。